0x00000116(VIDEO_TDR_FAILURE)とは?
「0x00000116」は、Windowsのブルースクリーンで表示される停止コードで、「VIDEO_TDR_FAILURE」と呼ばれます。GPUまたはディスプレイドライバーが一定時間応答しない場合、WindowsはTDR(Timeout Detection and Recovery)によって復旧を試みますが、復旧できないとこのエラーが発生します。

このエラーが発生した場合は、まずグラフィックドライバーの更新・再インストールやWindows Updateを試してください。それでも再発する場合は、GPUの温度、オーバークロック、電源、メモリ、GPU本体などのハードウェアも確認する必要があります。
0x00000116が発生する主な症状
0x00000116エラーは、主に以下のような状況・症状として現れます。当てはまる項目が多いほど、後述するグラフィックドライバーまたはGPU関連の原因である可能性が高くなります。
- グラフィックスの負荷が高いゲーム(例:World of Warcraftなどの3Dゲーム)の実行中に、突然ブルースクリーンが表示される
- ブラウザで動画(YouTubeなど)を視聴している最中に画面がフリーズし、そのまま再起動される
- パソコンの起動時、またはセーフモードでの起動時にクラッシュする
- 「ディスプレイドライバーが応答を停止し、回復しました」という通知が頻繁に表示される
- ブルースクリーン画面やダンプ解析の結果に「VIDEO_TDR_FAILURE」「nvlddmkm.sys」「atikmpag.sys」などの文字列が表示される
0x00000116の主な原因
エラーコード0x00000116の原因は、グラフィックドライバーの不具合やシステムファイルの破損が中心ですが、それ以外にもハードウェアや設定に起因するケースが少なくありません。代表的な原因を分類すると、以下のとおりです。
| 原因 | 説明 |
| グラフィックドライバー | ドライバーが古い・破損している/新しいWindows更新後にドライバーとの互換性が崩れる/複数のグラフィックドライバーが競合している |
| GPUの過熱 | 冷却ファンの故障やホコリの蓄積による排熱不良/冷却グリスの劣化/高負荷なゲーム・動画編集を長時間続けたことによる熱暴走 |
| オーバークロック | GPU・CPU・メモリを定格以上のクロックで動作させている/MSI Afterburnerなどのツールでの設定が不安定 |
| 電源不足 | 電源ユニット(PSU)の出力がグラフィックカードの消費電力に対して不足している/電源ケーブルの接触不良 |
| Windows・システムファイル | Windowsのバージョンが古い/システムファイルが破損・欠落している/Windows Update後の不具合 |
| RAM・BIOS・ハードウェア | RAMの容量不足や物理的な不良/BIOSバージョンが古い/ハードディスク(HDD/SSD)の劣化 |
| その他 | モニターのFreeSync機能との相性問題/ブラウザのハードウェアアクセラレーション/ウイルスの攻撃/プレイ中のゲーム自体の不具合 |
原因を確認した上、次の章で紹介する対処法で解決してみましょう。
0x00000116を解決する方法
上記の原因を踏まえ、試しやすいものから順に対処法を紹介します。多くの場合、方法1〜4のドライバー関連の対処で解決します。改善しない場合は、ハードウェアやシステム関連の対処法も順番に試してみてください。
グラフィックドライバー関連の対処法
解決方法1.グラフィックドライバーを更新する
グラフィックカードのドライバーが古い場合、システムがクラッシュして0x00000116が表示されることがあります。以下の手順でドライバーを更新してください。
- タスクバーの「検索」アイコンをクリックし、検索ボックスに「デバイスマネージャー」と入力します。
- すると、最も一致する結果の「デバイスマネージャー」が表示されます。「開く」をクリックして、該当アプリを開きます。
- ポップアップ ウィンドウで、「ディスプレイアダプター」項目をダブルクリックして詳細を展開します。
- 下のグラフィックカードを右クリックし、操作メニューから「ドライバーの更新」を選択します。
- 次に、「ドライバーを自動的に検索」をクリックします。
- 利用可能な更新が存在する場合は、インストールを確認します。
- 完了したら、コンピューターを再起動して、ブルースクリーンエラー0x00000116が解決されたかどうかを確認します。

解決方法2.グラフィックドライバーを再インストールする
グラフィックカードドライバー自体に不具合がある場合、アンインストールと再インストールで解決することがあります。
- WindowsキーとRキーを同時に押して、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開きます。
- 編集ボックスに「devmgmt.msc」と入力し、「OK」ボタンをクリックすると、「デバイスマネージャー」ウィンドウが表示されます。
- 「デバイスマネージャー」ウィンドウで、「ディスプレイアダプター」カテゴリを展開します。
- 次に、グラフィックカードのドライバーを右クリックし、「デバイスのアンインストール」を選択します。
- 処理が完了したら、コンピューターを再起動します。そうすると、Windowsシステムが、お使いのコンピューターの基本的なディスプレイアダプタドライバーを読み込みます。
解決方法3.グラフィックドライバーをロールバックする
グラフィックドライバーを更新した直後から0x00000116が発生するようになった場合は、更新前のバージョンに戻すことで解決できることがあります。
- WindowsキーとRキーを同時に押して、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開きます。
- ボックスに「devmgmt.msc」と入力し、「OK」ボタンをクリックすると、デバイスマネージャーウィンドウが表示されます。
- デバイスマネージャーウィンドウで、「ディスプレイアダプタ」をダブルクリックして展開します。
- 最近更新したグラフィックカードのドライバーを右クリックして操作メニューから「プロパティ」を選択します。
- ポップアップウィンドウで、「ドライバー」タブを選択します。
- 次に、「ドライバーを元に戻す」ボタンをクリックし、画面の指示に従って操作を終了してください。
- 完了したら、コンピューターを再起動して、エラーが修正されたかどうかを確認します。

解決方法4.Windowsをアップデートする
Windowsのバージョンが古いままだと、0x00000116が発生することがあります。以下の手順ですぐに更新を確認してみてください。
- Windowsキー+「I」キーを押して「設定」を開きます。
- Windows 11では左メニューの「Windows Update」を選択します。Windows 10では「更新とセキュリティ」→「Windows Update」の順に選択します。
- 「更新プログラムのチェック」をクリックします。更新が見つかれば自動的にダウンロード・インストールされ、必要に応じて再起動を求められます。すでに最新の場合は「最新の状態です」と表示されます。
- 更新完了後、ブルースクリーンエラー0x00000116が再発するかどうかを確認してください。
ハードウェア関連の対処法
解決方法1.GPUの温度と冷却状態を確認する
GPUの過熱も0x00000116の代表的な原因の1つです。長時間の高負荷使用やホコリの蓄積で冷却が追いつかず、熱暴走を起こしているケースがあります。
- タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブ、または「HWMonitor」「MSI Afterburner」などの無料ツールでGPU温度を確認します。
- GPU温度が80℃前後など高温が続く場合は、PC内部のホコリを除去し、通気性を確保します。
- 冷却ファンが正常に回転しているか確認し、異音や停止がある場合は交換を検討してください。
- それでも改善しない場合は、冷却グリスの塗り直すことをおすすめします。
解決方法2.電源ユニットの出力を確認する
ハイスペックなグラフィックカードを搭載している場合、電源ユニット(PSU)の出力不足が0x00000116の原因になることがあります。以下を順番に確認してください。
- 電源ユニット本体のラベルで定格出力(W数)を確認します。
- 使用中のグラフィックカードの推奨電源容量(メーカー公式サイトに記載)と照らし合わせます。
- 出力が不足している場合は、より高出力の電源ユニットへの交換を検討してください。
- 電源ケーブルがグラフィックカードにしっかり接続されているかもあわせて確認します。
解決方法3.オーバークロックの設定をリセットする
GPUやCPU、メモリを定格以上のクロックで動作させている場合、動作が不安定になり0x00000116が発生することがあります。
- MSI AfterburnerなどのツールでGPUをオーバークロックしている場合は、初期設定(デフォルトクロック)にします。
- BIOS/UEFIでCPUやメモリのオーバークロック設定をしている場合は、BIOS画面の「Load Default」などの項目で初期設定にします。
- 設定を戻したあと、再度0x00000116が発生するか確認します。
解決方法4.RAM(メモリ)を確認する
RAMの容量不足や物理的な不良も0x00000116の一因です。Windows標準の診断ツールで確認できます。
- タスクバーの検索ボックスに「Windowsメモリ診断」と入力して起動します。
- 「今すぐ再起動して問題の有無を確認する(推奨)」を選択します。
- すると、PCが再起動し、自動的にメモリのチェックが行われます。
- 診断完了後に結果を確認し、エラーが見つかった場合はメモリの交換を検討する
解決方法5.BIOSを最新版にアップデートする
BIOSのバージョンが古いと、ハードウェアとの相性問題から0x00000116が発生することがあります。以下の手順に従ってBIOSを最新版に更新してください。
- 「システム情報」アプリを開き、「BIOSバージョン/日付」の欄で現在のバージョンを確認する
- マザーボード(またはPC)メーカーの公式サイトで、対応機種の最新BIOSバージョンを確認する
- 最新版が公開されている場合は、メーカーが提供する手順に従ってBIOSを更新する
解決方法6.CHKDSKユーティリティを実行する
HDD/SSDの劣化が原因の場合、CHKDSKツールで改善することがあります。
- タスクバーの「検索」アイコンをクリックし、検索ボックスに「cmd」と入力します。
- 検索結果の「コマンドプロンプト」を右クリックし、「管理者として実行」をクリックします。
- 「chkdsk /f」と入力し、Enterキーを押します。
- チェック完了後、SSD/HDDに明らかな破損がある場合は、新しいものへの交換を検討してください。
システムファイル関連の対処法
解決方法1.SFCとDISMを実行する
Windowsのシステムファイルが壊れていたり見つからなかったりする場合も、0x00000116の原因になります。システムファイルチェッカー(SFC)とDISMは、いずれも破損したファイルをスキャン・修復できるツールです。
まずSFCはローカルで完結するツールなので、こちらから試してみてください。
- タスクバーの「検索」アイコンをクリックし、検索ボックスに「コマンドプロンプト」と入力します。
- 検索結果を右クリックし、「管理者として実行」を選択します。
- 「sfc /scannow」と入力し、Enterキーを押します。
- スキャン完了後、「exit」と入力してEnterキーを押し、ウィンドウを閉じます。
- コンピューターを再起動し、エラーが修正されているか確認します。
それでも解決しない場合は、DISMコマンドを試してください。
- 管理者権限でコマンドプロンプトを開きます。
- 「DISM /Online /Cleanup-Image /ScanHealth」と入力し、Enterキーを押します。
- 「DISM /Online /Cleanup-Image /CheckHealth」と入力し、Enterキーを押します。
- 「DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth」と入力し、Enterキーを押します。
- 完了したら「exit」と入力してウィンドウを閉じ、コンピューターを再起動して確認します。
解決方法2.ウイルススキャンを実行する
マルウェアがシステムファイルやドライバーを破損させ、0x00000116を引き起こすこともあります。
- タスクバーの検索ボックスに「Windowsセキュリティ」と入力して開きます。
- 「ウイルスと脅威の防止」を選択します。
- 「フルスキャン」を選択して実行します(完了まで時間がかかる場合があります)。
- 脅威が検出された場合は、画面の指示に従って駆除・隔離します。
その他の対処法
解決方法1.モニターのFreeSync機能を無効にする
FreeSyncは、画面のリフレッシュレートとコンテンツのフレームレートのずれによるティアリングを軽減する可変リフレッシュレート技術です。モニター側でFreeSyncを有効にしていると、0x00000116が発生することがあります。
- モニターのOSDメニューから「設定」を選択します。
- 「ゲーム」または「ゲーム調整」タブに移動します。
- FreeSyncを無効にします。
- PCを再起動し、エラーが修正されたか確認します。
解決方法2.モニターのスリープ機能をオフにする
- タスクバーの「検索」アイコンをクリックし、検索ボックスに「電源プラン」と入力します。
- 「電源プランの選択」をクリックします。
- 「ディスプレイの電源を切る時間の指定」をクリックします。
- 「ディスプレイの電源を切る」を「適用しない」に変更し、「変更の保存」をクリックします。
- コンピューターを再起動し、エラーが解決されたか確認します。
解決方法3.ゲームを再インストールする
特定のゲームプレイ中にのみ0x00000116が発生する場合は、ゲーム自体に問題があるケースもあります。
- WindowsキーとRキーを同時に押し、「ファイル名を指定して実行」を開きます。
- 続いて「control」と入力し、「OK」をクリックしてコントロールパネルを開きます。
- 表示方法を「カテゴリ」に設定し、「プログラム」内の「プログラムのアンインストール」をクリックします。
- エラー発生前にプレイしていたゲームを右クリックし、「アンインストール」を選択します。
- ゲームの公式サイトから最新版をダウンロードし、再インストールします。
- プレイして、エラーが修正されたか確認します。
解決方法4.ブラウザのハードウェアアクセラレーションを無効にする
ブラウザのハードウェアアクセラレーションが原因で0x00000116が発生することもあります。
- PCでGoogle Chromeを起動します。
- 右上の「縦3点」ボタンから「設定」を選択します。
- 左側の「システム」タブを選択します。
- 「ハードウェア アクセラレーションが使用可能な場合は使用する」をオフにします。
- ブラウザを再起動し、エラーが修正されるか確認します。
nvlddmkm.sys / atikmpag.sys / igdkmd64.sys が表示された場合
ブルースクリーン画面やダンプファイルの解析結果に「nvlddmkm.sys」「atikmpag.sys(atikmdag.sys)」「igdkmd64.sys」といったファイル名が表示されることがあります。これらはグラフィックドライバー本体を構成するシステムファイルで、表示されたファイル名から、どのメーカーのGPUドライバーに問題が起きているかを判断できます。
| 表示されるファイル名 | 対応するグラフィックカードメーカー |
| nvlddmkm.sys | NVIDIA(GeForceシリーズなど) |
| atikmpag.sys / atikmdag.sys | AMD(旧ATI、Radeonシリーズなど) |
| igdkmd64.sys | Intel(内蔵グラフィックスなど) |
該当するファイル名が確認できた場合は、以下の手順を試してください。
- 該当するメーカー(NVIDIA/AMD/Intel)の公式サイトで、使用しているグラフィックカードの型番に対応する最新ドライバーを確認・ダウンロードする
- 通常のアンインストールでは古いドライバーファイルが残ることがあるため、「Display Driver Uninstaller(DDU)」などの専用アンインストールツールでドライバーを完全に削除してから、最新ドライバーをクリーンインストールする
- 入れ替え後も改善しない場合は、前章の「GPUの温度」「電源ユニット」「オーバークロック」の対処法もあわせて確認する
0x00000116によって失われたデータを復元する方法
ブルースクリーンエラー0x00000116が発生すると、パソコンが作業中に突然クラッシュするため、保存前のデータが失われる可能性があります。このような場合は、データ復元機能を備えた「MiniTool Partition Wizard」を使って、失われたファイルの復元を試すことができます。
ステップ1:対象のパーティションまたはディスクをスキャンする
MiniTool Partition Wizardのメインインターフェースに入り、上部のツールバーで「データ復元」をクリックします。対象のパーティションまたはディスクをハイライトして、スキャンボタンをクリックします。
- 失われたデータが元々保存されていたドライブが分かっている場合は、「論理ドライブ」タブで正しいドライブを選択します。
- データの正確な保存場所が分からない場合は、「デバイス」タブでディスク全体を選択します。

ステップ2:必要なファイルを絞り込む
以下のツールを活用して目的のファイルをすばやく見つけることができます。
- パス:検出されたすべてのファイルをディレクトリ構造の順序で表示します。
- タイプ:検出されたファイルをタイプ別に分類して表示します。
- 検索:ファイル名で特定のファイルを検索します。
- フィルター:ファイルの種類、変更日、サイズ、カテゴリなどで絞り込みます。
- プレビュー:プレビュー用パッケージをインストールすると、最大70種類のファイルをプレビューできます。

ステップ3:ファイルを復元する
スキャン結果から復元したいファイルにチェックを入れ、右下の「保存」ボタンをクリックします。元の保存場所とは異なる、適切な保存先を選択し、「OK」をクリックしてファイルを保存してください。

よくある質問(FAQ)
まとめ
この記事では、Windowsのブルースクリーンエラー0x00000116(VIDEO_TDR_FAILURE)について、発生する症状・原因から、グラフィックドライバー、ハードウェア、システムファイルの3つの観点による対処法、そしてnvlddmkm.sysなどのファイル名から原因を絞り込む方法まで、まとめて紹介しました。これらの対処法が参考になりましたら幸いです。
なお、MiniTool Partition Wizardの使用中に何かご不明な点やご意見がございましたら、お気軽に[email protected]までご連絡ください。
