VRChatを長時間・高頻度で利用すると、ワールドやアバターなどのデータがキャッシュとして蓄積し、ディスク容量を圧迫することがあります。キャッシュが大きくなり、空き容量が少なくなった場合は、不要なキャッシュを削除することで空き容量を確保できます。
まずは、VRChatのキャッシュがどこに保存されているのかを確認しましょう。
VRChatのキャッシュはどこに保存される?
VRChatのキャッシュとは、訪れたワールドや他ユーザーのアバターなど、プレイ中に読み込んだコンテンツを一時的に保存しておくデータのことです。次回同じワールド・アバターを読み込む際に再ダウンロードの手間を省き、表示を高速化する役割を持っています。
デフォルトの保存先パスは次の通りです。
C:\Users\(ユーザー名)\AppData\LocalLow\VRChat\VRChat
このフォルダーには、主に次のようなデータが保存されています。
- Cache-WindowsPlayer:訪れたワールドや他ユーザーのアバターのダウンロードデータ。キャッシュ全体の中でも特に容量が大きくなりやすいフォルダーです。
- HTTPCache-WindowsPlayer:画像やAPI通信などのHTTP関連キャッシュ。
- Cookies:ログインセッションなどに関するCookie情報。
- config.json/output_log.txt:設定ファイルとログファイル。キャッシュではないため削除しないでください。
Cache-WindowsPlayerフォルダーは削除しても大丈夫?
基本的に安全に削除できます。削除してもアカウント情報やアバター・フレンドリストが失われることはなく、次にそのワールドやアバターを読み込んだタイミングで自動的に再ダウンロードされるだけです。ただし、config.jsonとoutput_log.txtは削除しないよう注意してください。
VRChatのキャッシュを削除する方法
VRChatを起動できる場合は、設定画面の「デバッグ情報」から「コンテンツのキャッシュを削除」を選ぶのが最も簡単で安全です。起動できない場合や、より確実に空き容量を解放したい場合は、Windowsのエクスプローラーでキャッシュフォルダーを直接削除するか、コマンドプロンプト(CMD)で一括削除します。
| 方法 | 難易度 | VRChatの起動 |
| VRChatの設定から削除 | 簡単 | 必要 |
| Windowsで手動削除 | 普通 | 不要 |
| CMDで一括削除【上級者向け】 | やや難しい | 不要 |
方法1:VRChatの設定からキャッシュを削除する
ステップ1:VRChatを起動し、Launch Pad画面右上の歯車アイコンから「Settings」を開きます。
ステップ2:左側メニューを一番下までスクロールし、「デバッグ情報」を選択します。
ステップ3:「保存されたキャッシュデータ」欄にある「コンテンツのキャッシュを削除」をクリックします。
ステップ4:確認ダイアログが表示されるので「はい」を選択します。処理には数秒〜数十秒かかる場合があります。
ステップ5:VRChatを再起動すると、削除が完全に反映されます。
なお、同じ画面から「ローカルアバターデータ」「テクスチャのキャッシュ」も個別に削除できます。ワールドの読み込みが遅い、アバターの表示が崩れるといった不具合を併発している場合は、これらも合わせて削除すると改善しやすくなります。ただし「ローカルプロファイルデータの削除」はログイン情報や一部のアプリ内設定がリセットされるため、原因が特定できない場合の最終手段として扱ってください。
方法2:WindowsでVRChatキャッシュを手動削除する
ステップ1:Windowsキー+Rで「ファイル名を指定して実行」を開き、次のパスを入力してEnterキーを押します。
%AppData%\..\LocalLow\VRChat\VRChat
ステップ2:開いたフォルダー内で、次のフォルダーを右クリックして削除します。
- Cache-WindowsPlayer(キャッシュの大部分を占めるメインフォルダー)
- HTTPCache-WindowsPlayer
- Cookies
ステップ3:(任意・上級者向け)、VRChatの設定情報(PlayerPrefs)をリセットしたい場合は、タスクバーで「regedit」を検索してレジストリエディターを起動し、次のキーを右クリックして削除します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\VRChat\vrchat
ステップ4:タスクバーの検索欄で「%TEMP%\VRChat」と入力し、表示されたフォルダー内のvrchatサブフォルダーも削除しておきましょう。
方法3:CMDでVRChatキャッシュを削除する
複数のフォルダーを一度に削除したい場合は、コマンドプロンプト(CMD)を使うと効率的です。
ステップ1:タスクバーの検索欄で「cmd」と入力し、「管理者として実行」をクリックします。
ステップ2:次のコマンドを貼り付けてEnterキーを押します。
rmdir /S /Q “%AppData%\..\LocalLow\VRChat\VRChat\Cache-WindowsPlayer” 2>nul&rmdir /S /Q “%AppData%\..\LocalLow\VRChat\VRChat\HTTPCache-WindowsPlayer” 2>nul&rmdir /S /Q “%AppData%\..\LocalLow\VRChat\VRChat\Cookies” 2>nul&rmdir /S /Q “%AppData%\..\LocalLow\VRChat\VRChat\Unity” 2>nul&rmdir /S /Q “%AppData%\..\LocalLow\VRChat\VRChat\VRCHTTPCache” 2>nul&rmdir /S /Q “%TEMP%\VRChat” 2>nul® DELETE HKCU\Software\VRChat\vrchat /va /f
ステップ3:削除確認のメッセージが表示された場合は「Y」を入力してEnterキーを押します。
ステップ4:処理が完了したらコマンドプロンプトのウィンドウを閉じます。
VRChatのキャッシュ保存先を変更する方法
キャッシュを都度削除するのが面倒な場合は、保存先そのものを容量に余裕のある別ドライブに変更する方法があります。
保存先を変更するメリット
- システムドライブ(通常はCドライブ)の空き容量の消費を抑える
- SSDへの書き込み回数を減らすことで、その寿命を延ばすのに役立つ
- 使用されていないHDDや外付けドライブを専用のキャッシュドライブとして利用可能
ステップ1:メモ帳を開き、次の内容を入力します。
{
“cache_directory” : “D:/VRChatCache/”
}
「D:/VRChatCache/」の部分は、保存したい任意のパスに置き換えてください。
ステップ2:「名前を付けて保存」を選び、ファイル名を「config.json」、ファイルの種類を「すべてのファイル」に指定したうえで、次のフォルダー内に保存します。
%AppData%\..\LocalLow\VRChat\VRChat
ステップ3:VRChatを再起動します。次回以降にダウンロードされるコンテンツは、指定した新しい場所に保存されるようになります。
ステップ4:旧フォルダー内に残っているCache-WindowsPlayerフォルダーは自動では移動されないため、手動で削除して空き容量を解放しましょう。
キャッシュの上限サイズ・保存期間も変更できる
config.jsonでは、保存先だけでなく、キャッシュの上限サイズ(cache_size)や保存期間(cache_expiry_delay)も変更できます。VRChat公式ドキュメントによると、現在の初期値は上限30GB・保存期間30日で、これより小さい値は設定できません。
{
“cache_directory” : “D:/VRChatCache/”,
“cache_size” : 100,
“cache_expiry_delay” : 60
}
VRChatのキャッシュ移動にmklinkを使っても大丈夫?
現在、VRChatのキャッシュ移動にmklinkを使用することはおすすめしません。
以前は、VRChatの保存先を別ドライブへ移す方法として、VRChatフォルダーをmklink /dでシンボリックリンク化する方法が使われていました。当時は、キャッシュの保存先を変更する公式な設定がなかったためです。
しかし現在、VRChatの公式情報では、キャッシュディレクトリにシンボリックリンク(symlink)を使用しないよう案内されています。symlinkを使用すると、コンテンツの読み込みに問題が発生する可能性があるためです。
そのため、現在キャッシュの保存先を変更する場合は、mklinkではなく、config.jsonのcache_directoryオプションを使用する方法をおすすめします。
すでにmklinkでVRChatフォルダーを移動している場合
公式の案内に沿って、既存のシンボリックリンクを解除したうえで、config.jsonによる方法に切り替えることを推奨します。シンボリックリンクを削除する場合は、リンクされたフォルダーではなく「VRChat」フォルダー自体(リンク元)を対象に、次のコマンドを管理者権限のCMDで実行します。
rmdir “C:\Users\<username>\AppData\LocalLow\VRChat\VRChat”
VRChatのキャッシュを削除しても容量不足になる場合
VRChatのキャッシュは大きくても数十GB程度です。削除しても空き容量があまり変わらない、あるいはすぐに元の状態に戻ってしまう場合は、キャッシュ以外の原因でディスク容量が圧迫されている可能性があります。
ディスク容量を圧迫しているファイルを確認する
- Windowsの「設定」→「システム」→「記憶域」で、アプリ・一時ファイル・ダウンロードフォルダーなど、カテゴリー別の使用量を確認する
- 他にインストールしているゲーム(特にUnity製の大型VRアプリやMODが多いタイトル)のキャッシュやアバター素材のバックアップが肥大化していないか確認する
- ダウンロードフォルダーやデスクトップに、圧縮ファイル(zip)や動画キャプチャファイルが溜まっていないか確認する
MiniTool Partition Wizardで大容量ファイルを探す
パソコン全体でどのファイル・フォルダーが容量を圧迫しているのかを効率よく調べたい場合は、パーティション管理ソフト「MiniTool Partition Wizard」の「ディスク使用状況分析」機能が便利です。フォルダーやファイルをサイズの大きい順にランク付けして表示できるため、大きな容量を占めているデータを素早く見つけて削除できます。
基本的な操作は次のとおりです。
- MiniTool Partition Wizardを起動します。
- 「ディスク使用状況分析」を選択します。
- 分析したいドライブを選択して「スキャン」をクリックします。
- スキャン結果から容量の大きいファイルやフォルダーを確認します。
- 不要なデータを確認したうえで整理します。

VRChatのインストールドライブの空き容量を増やす方法
キャッシュを削除しても十分な空き容量が確保できない場合は、ドライブそのものの容量を増やすことも検討できます。この方法にはパーティション管理ソフト「MiniTool Partition Wizard」を利用します。
方法1、他のドライブから空き容量を取得してVRChatドライブを拡張する
同じ物理ディスク上に容量に余裕のある別パーティションがある場合、その空き領域をCドライブへ割り当てる方法があります。
基本的な流れは次のとおりです。
- MiniTool Partition Wizard のディスクマップからCドライブを選択します。
- 「パーティション拡張」を選択します。
- 空き領域を取得するパーティションを選択します。
- 取得する容量を調整します。
- 内容を確認して「適用」をクリックします。

この方法は、ドライブの空き領域を無駄なく活用できるのがメリットです。
方法2、VRChatをより大きなハードディスクに移行する
VRChatをインストールしているディスクに使える空き領域がほとんどない場合は、ディスクそのものをより大容量のものに置き換える方法もあります。
MiniTool Partition Wizardの「ディスクコピー」機能を利用すれば、既存ディスクのデータを新しいディスクへ移行できます。

ただし、ディスクコピーではコピー先のデータが上書きされる場合があるため、移行先ディスクに重要なデータがないことを確認してから操作してください。
この方法は、単純にVRChatのキャッシュを削除する方法ではなく、Cドライブ全体の容量不足を根本的に解消したい場合の選択肢です。
まとめ
VRChatのキャッシュが大きくなってディスク容量を圧迫している場合は、まず方法1の「VRChatの設定からキャッシュを削除」から試し、それでも容量が不足する場合は保存先の変更や、ドライブ拡張などを検討するとよいでしょう。ご自身の環境に合わせて、最適な方法を選んでください。
MiniToolについて何かご質問・ご意見がありましたら、お気軽に[email protected]までご連絡ください。
