MBR2GPTはWindowsに標準で搭載されている強力なツールで、システムディスクをデータを失うことなくMBRからGPTに変換するのに役立ちます。しかし、時には「MBR2GPTが認識されない」というエラーが発生することがあります。本記事ではその原因を詳しく分析し、Windows 10/11でこの問題を修復するための手順を説明します。

MBR2GPTとは

MBR2GPTは、MicrosoftがWindows 10 Creators Update以降に導入されたコマンドラインツールです。主な役割は、データを失うことなくシステムディスクを従来のMBRパーティション形式から現代的なGPT形式へ変換することです。これにより、ユーザーはUEFIファームウェアの高度な機能(セキュアブート、高速起動、2TBを超える大容量ストレージデバイスの完全サポートなど)を利用できるようになります。

「MBR2GPTが認識されない」エラーについて

MBR2GPTコマンドを実行する時に、様々なエラーが発生することがあります。例えば、「MBR2GPTがOSパーティションを見つけられない」、「MBR2GPT:Failed to Update ReAgent.xml」といったエラーや、本記事で取り上げる「MBR2GPTが内部コマンドまたは外部コマンドとして認識されません」などのエラーが挙げられます。

以下は、「MBR2GPTが認識されない」という問題に直面したあるユーザーが、Windowsフォーラムに投稿した内容です。

Windows 10の新しいビルドで作業しているのですが、いくつか問題が発生しています。OEIの64ビット版Homeのフルインストールディスクを使用しています。バージョンは1607です。mbr2gptコマンドを実行すると、「MBR2GPTは内部コマンドまたは外部コマンドとして認識されません」というエラーが表示されます。どうすれば修正できますか?ご助力いただければ幸いです。https://www.tenforums.com/drivers-hardware/128087-mbr2dpt-not-recognized.html
MBR2GPTが内部コマンドまたは外部コマンドとして認識されません

MBR2GPTが認識されない原因

MBR2GPTコマンドを実行する時に認識エラーが発生する主な原因は、Windowsのバージョンが古いことにあります。MBR2GPTツールはWindows 10 バージョン1703(Creators Update)で初めて正式導入されたことが分かります。そのため、お使いのOSバージョンがこのバージョンより低い場合、実行ファイルは含まれていません。エラーが発生した場合は、最初に確認する手順は、現在のシステムバージョンがこのツールをサポートしているか確認することです。

ステップ1:Win + Eキーを押してエクスプローラーを開きます。

ステップ2:次のパスに移動し、System32フォルダ内にMBR2GPTがあるかどうかを確認します。

C:\Windows\System32

System32フォルダ内でMBR2GPTツールを探す

Windows 10/11で「MBR2GPTが認識されない」エラーを修正する方法

MBR2GPTコマンドが認識されない場合は、以下の方法を試してトラブルシューティングしてください。

# 1 MiniTool Partition Wizardを使ってMBRをGPTに変換する

MBR2GPTはWindowsに標準搭載された便利なツールですが、実際の操作においては一定の制限があり、システム環境やパーティション構成などの未知の原因により変換が失敗する場合があります。コマンドラインツールで繰り返しエラーが発生する場合や、より安定かつ直感的な解決策を求める場合には、より強力な機能とユーザーフレンドリーなインターフェースを備えた専門ソフトの利用を検討すると良いでしょう。

その中でも、MiniTool Partition Wizardは高く評価されている選択肢の一つです。包括的なディスクパーティション管理ツールとして、その主要機能の一つは、データを一切失うことなくシステムディスクをMBRからGPT形式へ簡単に変換することです。プロセス全体がグラフィカルインターフェースでガイドされ、簡単なクリック操作で完了できるため、コマンドライン操作の複雑さや潜在的なリスクを効果的に回避できます。

さらに、このソフトは、NTFSからFAT32への変換、ダイナミックディスクからベーシックディスクへの変換、オペレーティングシステムの移行、パーティションの拡張、サイズ変更、フォーマット、コピー、結合など、さまざまな高度なディスク管理タスクの実行にも役立ちます。これは、あらゆる種類のディスクおよびパーティションの問題に対する、まさに万能のソリューションです。

それでは、次の手順でMiniTool Partition Wizardを使用してMBRディスクをGPTに変換しましょう。

MiniTool Partition Wizard Pro Demoクリックしてダウンロード100%クリーン&セーフ

ステップ1:MiniTool Partition Wizardを起動してメインインターフェースに入ります。

ステップ2:ディスクマップから目的のディスクを選択し、左側のアクションパネルから「MBRディスクをGPTに変換」をクリックします。

ステップ3:OSディスクを選択したら、確認メッセージが表示されるので、「OK」をクリックして確認します。

ステップ4:「適用」をクリックして変換を実行します。

MiniTool Partition WizardでMBRディスクを強調表示して「MBRディスクをGBTに変換」を選択

ステップ5:変換が完了したら、UEFIブート モードを有効にしてください。

# 2. Windowsをビルド1703v以降にアップグレードする

Windowsのバージョンが古いことが原因でMBR2GPTを正常のコマンドとして認証できない場合は、Windowsを最新バージョンにアップグレードするだけで解決できます。

ステップ1:Win + Iキーを押して設定アプリを開き、「更新とセキュリティ」セクションに移動します。

ステップ2:「更新プログラムのチェック」ボタンをクリックして、最新の更新プログラムをスキャンします。利用可能な更新プログラムをすべてインストールして、エラーが消えるかどうかを確認します。

Windows Updateで「更新プログラムのチェック」をクリック

Windows設定からアップグレードを完了できない場合は、Windowsメディア作成ツールを使用してシステムをアップグレードしてください。

# 3. WinREでMBR2GPTを実行する

正常のWindows環境でMBR2GPTを認証できない場合は、WinRE環境でこのコマンドを試してください。

ステップ1:Windowsインストール メディアをパソコンに接続し、メディアから起動します。

提示:
インストール メディアがない場合は、スタートメニューの「電源」ボタンをクリックし、「Shift」キーを押しながら「再起動」を選択すれば、Windows回復環境(WinRE)に入ることも可能です。

ステップ2:オプション選択画面が表示されたら、「トラブルシューティング」→「コマンド プロンプト」の順にクリックします。

WinRE環境で「コマンド プロンプト」をクリック

ステップ3:管理者特権でのコマンド プロンプト ウィンドウで、mbr2gptコマンドを実行し、MBR2GPTが正しく認識されたか確認します。

結論

この記事では、Windows 10/11で「MBR2GPTが認識されない」エラーが発生した場合の対処法を紹介しています。このエラーに遭遇した方々のご参考になれば幸いです。

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