「USB Device Over Current Status Detected」は、USB機器やUSBポートなどで異常な電流が検出された際に表示されるエラーで、PCが15秒後に自動シャットダウンすることがあります。USB機器の取り外し、USBポートや内部ケーブルの確認、CMOSリセットなどを順番に試し、改善しない場合はマザーボードの故障を確認しましょう。

「USB Device Over Current Status Detected」とは

「USB Device Over Current Status Detected」は、パソコンの電源を入れた直後などに表示されるUSB過電流エラーです。Windowsが起動せず、「System will shut down after 15 seconds」などの表示とともに、15秒後に自動的にシャットダウンすることがあります。

USB過電流エラーが発生した画面

マザーボードのメーカーやBIOS/UEFIによって表示される文言は異なります。代表的な例は以下のとおりです。

  • USB Device over current status Detected!! System will shutdown in 15 seconds…
  • Over Current have been detected on your USB device!!!
  • Over current detected on USB device

このエラーはWindowsの起動後に発生するものではなく、起動前のBIOS/UEFI段階で検出されるハードウェア関連の警告です。USBポートや接続機器などで過電流や短絡が検出されると、USB機器やマザーボードを保護するために表示されます。

USB Device Over Current Status Detectedの主な原因

「USB Device Over Current Status Detected」が表示される主な原因は、USB機器の故障、USBポートや内部配線の問題、マザーボード側の異常などです。代表的な原因を以下にまとめます。

主な原因具体例
USB機器の故障USBメモリ、キーボード、マウス、USBハブなどの内部故障・経年劣化
USBポートの破損ポート内部のピン曲がり、ホコリや異物の混入、内部でのショート
フロントUSBの問題PCケース前面USBポート本体や、内部配線ケーブルの断線・劣化
USBヘッダーの接続不良マザーボード上の内部USB端子(USBヘッダー)への挿し込みが緩い・ずれている
CMOS/BIOS設定BIOS設定値の異常、CMOS情報の破損(電池切れなども含む)
マザーボードの故障USB電源回路やUSBコントローラーチップなど、ハードウェア自体の異常

USB Device Over Current Status Detectedの対処法

「USB Device Over Current Status Detected」が表示された場合は、まずUSB機器をすべて取り外し、USBポートや内部USB接続を確認します。改善しない場合は、CMOSのリセット、BIOSの確認・更新へ進み、それでも解決しない場合はマザーボードの故障を確認します。

対処法1:すべてのUSB機器を取り外して起動する

まずは、どのUSB機器が過電流を引き起こしているのかを切り分けます。

ステップ1:パソコンの電源を切り、電源ケーブルを抜きます。

ステップ2:マウス・キーボード・USBメモリ・外付けドライブなど、すべてのUSB機器を取り外します。

ステップ3:電源ケーブルを接続し直し、USB機器を何も挿さない状態でパソコンを起動します。

ステップ4:エラーが出なければ、USB機器を1つずつ接続して再起動を繰り返し、エラーが再発するかどうかを確認します。

提示:
問題のあるUSB機器を特定できた場合は、使用を中止し、正常なUSB機器に交換してください。一方、特定できない場合は、USBハブ経由での接続を避け、機器を1つずつマザーボード直結のポートに挿して試すと切り分けやすくなります。

対処法2:USBポート・前面USBポートを確認する

すべてのUSB機器を外してもエラーが再発する場合は、USB機器ではなくポート側に問題がある可能性が高くなります。

ステップ1:パソコンの電源を切り、電源ケーブルを抜きます。

ステップ2:PC背面のUSBポートを目視で確認し、ピンの曲がり、異物やホコリ、端子の破損、変色や焦げ跡などがないか確認します。

ステップ3: PCケース前面のUSBポート(フロントUSB)も同様に確認します。特に、USBポートが物理的に破損していたり、端子が変形していたりする場合は、ショートの原因になることがあります。

ステップ4:外観上明らかな異常がない場合は、USB機器を接続していない状態でパソコンを起動し、エラーが表示されるか確認します。

USBポートに異物や破損、焦げ跡などが見つかった場合は、無理に使用したり金属製の工具で触ったりせず、次の対処法に進んでください。

対処法3:内部USBケーブル・USBヘッダーを確認する

PCケース前面のUSBポートに問題がある場合、マザーボードに接続されている内部USBケーブルが原因になっていることがあります。

マザーボードには、PCケース前面のUSBポートにつながる「USBヘッダー」と呼ばれる内部接続端子があります。この部分のケーブルが外れていたり、ずれていたり、破損していたりすると、USB過電流エラーの原因になる可能性があります。

ステップ1:パソコンの電源を切り、電源ケーブルを抜きます。

ステップ2: USB機器をすべて取り外し、PCケースのサイドパネルを開けます。

ステップ3:マザーボード上のUSBヘッダーを確認し、PCケース前面から伸びているUSBケーブルが正しく接続されているか確認します。

ステップ4:フロントUSBに問題が疑われる場合は、USBケーブルをマザーボードから一旦取り外します。

ステップ5:ケーブルを外した状態でパソコンを起動し、エラーが表示されなくなるか確認します。

ケーブルを外すことでエラーが解消した場合は、フロントUSBポート、内部USBケーブル、USBヘッダー周辺の接続などに問題がある可能性があります。接続状態やケーブルに異常がないか確認し、必要に応じて修理・交換を検討してください。

注:
PC内部を確認するときは、必ず電源ケーブルを抜いてから作業してください。マザーボード上の端子や部品を無理に抜き差しすると、故障につながるおそれがあります。

対処法4:CMOSをリセットする

USB機器やUSBポート、内部USB接続に問題がない場合は、CMOSをリセットしてBIOS/UEFIの設定を初期化することで改善する可能性があります。

CMOSのリセット方法はマザーボードによって異なります。一般的には、以下のような方法があります。

  • BIOS/UEFI画面から「Load Setup Defaults」「Load Optimized Defaults」などを選択する
  • マザーボードのCMOSクリア用端子を使用する
  • CMOS電池を一時的に取り外す

具体的な手順やCMOSクリア用端子の位置は、マザーボードの取扱説明書やメーカー公式サポートで確認してください。

注:
CMOSをリセットすると、日時、起動順序、オーバークロックなどのBIOS設定が初期化されます。必要な設定がある場合は、事前に内容を確認しておきましょう。また、作業前には必ずパソコンの電源を切り、電源ケーブルを抜いてください。

対処法5:BIOS/UEFIを確認・更新する

USB機器、USBポート、内部USB接続を確認し、CMOSをリセットしてもエラーが解消しない場合は、BIOS/UEFIの更新を検討します。

特に、マザーボードやパソコンメーカーの公式サポートページで、USB関連の不具合修正を含むBIOSアップデートが公開されている場合は、更新によって問題が改善する可能性があります。

ただし、BIOSの更新方法はメーカーや機種によって異なります。現在のBIOSバージョンとマザーボードの型番を確認したうえで、必ずメーカー公式サイトの手順に従って更新してください。

また、BIOS更新中に電源が切れたり、対応していないBIOSファイルを使用したりすると、パソコンが起動できなくなるおそれがあります。特に問題が発生していない場合は、必要性を確認したうえで実施しましょう。

BIOS更新前に重要なデータをバックアップする

BIOS更新を行う前に、重要なファイルを別のドライブなどへバックアップしておくと安心です。システムディスク全体を別のドライブへコピーしておきたい場合は、MiniTool Partition Wizardのディスククローン機能を利用できます。

ステップ1:USB過電流エラーで自分のパソコンが起動できなくなる場合に備え、別の正常なパソコンで起動可能なUSBメディア(ブートディスク)を作成します。下のボタンからMiniTool Partition Wizardをダウンロード・インストールしてください。

MiniTool Partition Wizard Pro Demoクリックしてダウンロード100%クリーン&セーフ

ステップ2:作成用のUSBメモリを接続した状態でMiniTool Partition Wizardを開き、右上の「ブータブルメディア」をクリックします。

MiniTool Partition Wizardで「ブータブルメディア」を選択する

ステップ3:画面の指示に従い、メディアの種類として「USBフラッシュドライブ」を選択して作成を完了します。

ステップ4:作成したUSBメディアをエラーが発生しているパソコンに接続し、USBフラッシュドライブから起動します。

ステップ5:MiniTool Partition Wizardが自動的に起動したら、バックアップしたいディスクを選択し、左側の「ディスクコピー」をクリックすると、システムとファイルを丸ごとバックアップできます。

MiniTool Partition Wizardの「ディスクコピー」機能

ステップ6:ポップアップ画面で「次へ」をクリックし、コピー先ディスクを選んでウィザードの指示に従います。コピー先ディスクのデータはすべて上書きされるため、事前に重要なファイルが入っていないことを確認してください。

ステップ7:最後に「適用」をクリックしてコピーを実行します。

BIOSをアップデートする

バックアップが完了したら、以下の手順でBIOSを更新します。更新中に電源が切れるとBIOSが破損し、パソコンが起動しなくなるおそれがあるため、ノートパソコンの場合はACアダプターを接続し、デスクトップの場合は安定した電源環境で作業してください。

ステップ1:現在のBIOSバージョンを確認する:PCのセーフモードに入り、「Win+R」から「regedit」と入力してレジストリエディターを開きます。「HKEY_LOCAL_MACHINE」>「HARDWARE」>「DESCRIPTION」>「System」の順に移動し、右側の「SystemBiosVersion」の値を確認します。

BIOSのバージョンを確認する方法

ステップ2:パソコンのモデル名を確認する:「ファイル名を指定して実行」で「msinfo32」と入力してシステム情報を開き、「システムモデル」を確認します。セーフモードでも起動できない場合は、パソコン本体やマザーボードの型番シールから直接確認してください。

ステップ3:最新のBIOSファイルをダウンロードする:マザーボード(またはパソコン)メーカーの公式サポートサイトで型番を検索し、最新のBIOSアップデートファイルと更新内容(リリースノート)をよく確認してからダウンロードします。

ステップ4:USBメディアにコピーする:ダウンロードした圧縮ファイルを展開し、中身をUSBフラッシュドライブのルートフォルダーにコピーします。更新中はこのUSBメモリを挿したままにしてください。

ステップ5:BIOS画面から更新を実行する:パソコンを再起動し、メーカーロゴが表示された直後に「Del」または「F2」キー(機種により異なる)を押してBIOS画面に入ります。「Boot」タブなどで対象のUSBメディアを認識させ、「Advanced」タブから「Start Flash」(または「Q-Flash」「M-Flash」「EZ Flash」など、メーカーごとのBIOS更新ツール)を選択して更新を開始します。

提示:
多くのメーカーは、現在ではWindows上から直接BIOSを更新できるツール(ASUS EZ Update、MSI Center/Live Update、Gigabyte APP Center、Dell Command | Updateなど)も提供しています。パソコンが正常に起動できる場合は、こうした純正ツールを使う方が手軽で安全です。

更新が完了すると、パソコンは新しいBIOSで自動的に再起動します。再起動後、USB過電流エラーが解消されているか確認してください。

対処法6:USBデバイス・USBドライバーを確認する

ハードウェア側に明らかな問題が見当たらない場合は、USBドライバーの不具合も疑われます。ドライバーが古い、または破損していると、正常なUSB機器でも過電流と誤検知されることがあります。以下の手順で、セーフモードから確認します。

ステップ1:電源ボタンを約10秒間押し続けて強制シャットダウンし、再度電源を入れます。メーカーロゴが表示された瞬間に、もう一度電源ボタンを10秒間押して切ります。これを2〜3回繰り返すと、自動的にWindows回復環境(WinRE)の「オプションの選択」画面が表示されます。

ステップ2:「トラブルシューティング」>「詳細オプション」>「スタートアップ設定」>「再起動」の順に選択します。

ステップ3:再起動後の画面で「F5」キーを押し、「セーフモードとネットワークを有効にする」を選択します。

スタートアップ設定の画面
注:
MSI製マザーボードを使用している場合、起動時に「Delete」キーでBIOS(Click BIOS 5)に、「F11」キーでブートメニューに入れます。セーフモードに入れない場合は、まずブートメニューからUSB起動メディアを選択する方法も試してください。ASUSやGigabyte製の場合は「F2」または「Del」キーが一般的です。

ステップ4:セーフモードで起動したら、「Win+R」キーで「ファイル名を指定して実行」を開き、「devmgmt.msc」と入力して「デバイスマネージャー」を開きます。

ステップ5:「ユニバーサルシリアルバスコントローラー」をダブルクリックして展開します。

ステップ6:問題のありそうなUSBドライバーを右クリックし、「ドライバーの更新」を選択します。判断がつかない場合は、表示されているUSBドライバーをすべて更新してみてください。

ユニバーサルシリアルバスコントローラーでドライバーを更新する

ステップ7:「ドライバーを自動的に検索」を選択すると、Windowsが最新のドライバーを自動で検索・インストールします。反映されない場合は、一度「デバイスのアンインストール」を行い、マザーボードメーカーの公式サイトから最新のチップセットドライバーを手動でダウンロード・再インストールしてください。

設定変更後は、パソコンを再起動して変更を反映させてください。

対処法7:マザーボードの故障を確認・修理する

すべてのUSB機器を取り外してもエラーが解消しない場合や、対処法1〜6を試しても改善しない場合は、マザーボード自体のUSB電源回路やコントローラーチップが故障している可能性があります。

  • 購入したばかりのマザーボードで発生している場合は、初期不良の可能性が高いため、保証期間内であれば購入店やメーカーのサポート窓口に相談してください。
  • 保証期間が切れている場合は、修理業者に依頼するか、マザーボードの交換を検討してください。
  • 急ぎでパソコンを使う必要がある場合は、一時的に別のマザーボードに乗せ換えて動作を確認する方法もあります。

よくある質問(FAQ)

マザーボードのUSBが不安定な場合はどうすればいいですか?
特定のポートだけ不安定な場合は、USBヘッダーの緩みやフロントパネルケーブルの劣化が疑われます。内部ケーブルの挿し直しや交換、CMOSリセット、チップセットドライバーの更新を試してください。改善しない場合はマザーボードの故障も考えられます。
MSIのパソコンでセーフモードに入るにはどうすればいいですか?
起動直後に「Delete」キーを押すとBIOS(Click BIOS 5)画面に、「F11」キーを押すとブートメニューに入れます。通常のセーフモード起動手順(WinRE経由)が使えない場合は、まずブートメニューから回復用USBメディアを起動する方法を試してください。
過電流エラーの直し方で、一番簡単で試しやすい方法はどれですか?
まずは追加コストがかからない「すべてのUSB機器を取り外して起動する」方法から試してください。それでも解決しない場合は、USBポートの目視確認、内部ケーブルの抜き差し、CMOSリセットの順に進めるのが安全です。
BIOSを更新すればUSB過電流エラーは必ず直りますか?
USB回路のファームウェア不具合が原因であれば改善が期待できますが、USB機器やケーブルなど物理的な故障が原因の場合はBIOSを更新しても解決しません。BIOS更新は他の対処法を試した後の最終手段として検討してください。

まとめ

「USB Device Over Current Status Detected」が表示されると、突然のシャットダウンや起動できない状態に戸惑うかもしれません。ただし、原因を一つずつ切り分けていけば、問題のあるUSB機器や接続箇所を特定できる場合があります。焦げ跡や異臭がある場合は無理に使用せず、専門家に相談してください。

なお、MiniTool Partition Wizardの使用中に何かご不明な点やご意見がございましたら、お気軽に[email protected]までご連絡ください。

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