システム パーティション(通常はCドライブ)には、オペレーティング システムと主要なプログラム ファイルが格納されており、パソコンを正常に動作させるための中核的な存在です。Cドライブに十分な空き領域を確保することは、システムのパフォーマンスにとって重要です。空き容量不足の警告が表示された場合は、不要なファイルを削除したり、パーティションを拡張したりすることで空き容量を増やすことができます。しかし、ディスク全体の容量が足りない場合は、より大容量のハードディスクへの交換(アップグレード)が根本的な解決策となります。
ハードドライブをアップグレードする際、データを移行する方法としては主に2つあります。1つは、システムを新規インストールした後にデータを手動で移行する方法で、もう1つは、ディスク クローンソフト(Clonezilla、MiniTool Partition Wizardなど)で元のディスクの内容を新しいハードディスクに直接コピーする方法です。
ディスクのクローンには大きく分けて2つの形式があります。1つは、元ディスクの内容をそのまま別のディスクにコピーする方式で、コピー後の新しいディスクをそのまま起動ディスクとして使えるのが特徴です。もう1つは、ディスク全体をイメージファイルとして保存し、そのイメージを新しいディスクに復元する方式です。いずれの方法でも、システムパーティションや隠しパーティションを含むディスク全体を正確にコピーできるため、新しいディスクにOSを再インストールする必要がなく、そのまま利用できるうえに、より大きなストレージ容量を確保することができます。
しかし実際の操作では、クローンされたシステム パーティションを拡張できないという問題に遭遇したユーザーもいます。特に、Clonezillaなどのツールを使ってWindows 10システムを新しいディスクに復元した後、「ボリュームの拡張」オプションがグレーアウトして選択できないケースが多く見られます。なぜこのようなことが起こるのでしょうか?また、どうすれば解決できるのでしょうか?この問題の原因を詳しく調べ、詳細な解決策を提供します。
ディスク復元後にWindows 10のシステムパーティションを拡張できない問題
あるユーザーがsuperuser.comで自身のケースを共有しており、その内容をもとに、この問題について具体的に考えてみましょう。
Clonezillaを使って60GBのディスクを120GBに復元しました。Cの文字でラベル付けされたシステムパーティションを拡張したいのですが、サイズを変更するオプションがありません(おそらく529MBのパーティションが間にあるためだと思います)。また、未割り当て領域に新しいパーティションを作成することもできません。また、未割り当て領域に新しいパーティションを作成することもできません。
ディスクレイアウトは以下のとおりです。ご覧のとおり、Cドライブと未割り当て領域の間に回復パーティションがあります。Windowsの「ディスクの管理」ツールでパーティション拡張機能を使用するには、対象のパーティションの右隣に未割り当て領域が連続して存在している必要があります。さもないと、「ボリュームの拡張」オプションがグレー表示され、使用できなくなります。

復元後にCパーティションを拡張できない場合の対処法
Clonezillaを使用してクローンしたファイルを新しいディスクに復元した後、Windows 10システム パーティションを拡張できない場合は、以下の解決策を試してみてください。
方法1:MiniTool Partition Wizardを使用してCドライブを拡張する
WindowsパソコンでCドライブを拡張するには、複数の方法があります。ディスクの管理やDiskPartなどのWindows標準搭載のツールはもちろん、MiniTool Partition Wizardなどのサードパーティ製のディスク/パーティション管理ソフトを使用することもできます。しかし、Windows標準のツールはCドライブに隣接した未割り当て領域がないと拡張できませんが、MiniTool Partition Wizardはそれよりも柔軟で強力な機能を備えています。
このソフトを使えば、同じディスク上の他のパーティションや隣接しない割り当て領域から容量を取って、Cドライブを拡張できます。Clonezillaでディスクを復元した後、Windows 10のシステムパーティションを拡張できない場合は、MiniTool Partition Wizardを使用してCドライブを拡張してみてください。
ステップ1:下のボタンをクリックしてMiniTool Partition WizardをPCにダウンロード&インストールします。
MiniTool Partition Wizard Freeクリックしてダウンロード100%クリーン&セーフ
ステップ2:本ソフトのメイン画面に入り、ディスクマップからCドライブを右クリックして、コンテキスト メニューで「拡張」を選択します。

ステップ3:「以下の空き領域から」のドロップダウン メニューから容量を取得するパーティションや未割り当て領域を選択し、下の青いスライダーをドラッグして取得する容量のサイズを決定します。
ステップ4:「OK」をクリックして変更を保存します。

ステップ5:「適用」→「はい」をクリックして操作を実行します。

方法2:未割り当て領域をCドライブの右側に隣接させる
それでもWindows標準搭載の「ディスクの管理」ツールを使用してCドライブを拡張する場合は、未割り当て領域がCドライブの右側に隣接していることを確認する必要があります。しかし、Cドライブと未割り当て領域の間に回復パーティションなどの他のパーティションがある場合、システムの組み込みツールではこれらのパーティションを移動したり、位置を調整したりすることはできません。DiskPartコマンドでも、パーティションを削除することは可能ですが、パーティションの順序を変更することはできません。
こんな時は、サードパーティ製ソフトのお力を借りる必要があります。MiniTool Partition Wizardなどの専門的なパーティション管理ソフトは、この問題を完全に解決できます。このソフトにより、パーティションの位置を調整し、回復パーティションを未割り当て領域と交換し、未割り当て領域をCドライブの隣接に配置することができます。この重要な手順を完了すると、Windowsディスクの管理で「ボリュームの拡張」機能を使用してドライブCの容量を拡張できるようになります。
それでは、MiniTool Partition WizardをPCにインストールしてから、以下の手順に従ってパーティションの位置を調整しましょう。
MiniTool Partition Wizard Freeクリックしてダウンロード100%クリーン&セーフ
ステップ1:本ソフトのメイン画面に入り、ディスクマップから回復パーティションを強調表示して、左側のアクションパネルで「パーティション移動/サイズ変更」をタップします。
ステップ2:プロンプトウィンドウで、回復パーティションを未割り当て領域の右端までドラッグし、「OK」をクリックして変更を保存します。

ステップ3:ディスクマップで変更の結果をプレビューして、問題がなければ、「適用」→「はい」をクリックすることで保留中の操作を実行します。

ステップ4:スタートアイコンを右クリックし、表示されたメニューから「ディスクの管理」をクリックします。
ステップ5:Cドライブを右クリックし、「ボリュームの拡張」を選択します。

ステップ6:「次へ」をタップして続行します。
ステップ7:利用可能な未割り当て領域から取得する容量を選択し、「次へ」をタップします。

ステップ8:「完了」をクリックして操作を完了します。
方法3:回復パーティションを削除する
ハードドライブのクローンを作成した後にCドライブを拡張できないという問題が発生した場合、邪魔をしている回復パーティションを削除するのが一般的な解決策です。しかし、ここで気になるのが「回復パーティションを削除しても大丈夫なのか?」という点です。そもそも回復パーティションとは何のためにあるのでしょうか?
回復パーティションは、システムにトラブルが発生したときに備えて設けられている重要な保護機能で、工場出荷時の設定を復元するために必要なツールやデータを保存します。システムが起動に失敗したりクラッシュしたりした場合、このパーティションはシステムの「救急キット」に相当し、問題を迅速に解決するのに役立ちます。削除しても日常的な使用には影響しませんが、この便利な回復方法は失われます。
一般ユーザーの場合は、回復パーティションを保持することをお勧めします。適切な準備(たとえば、回復USBドライブを作成したり、システム イメージのバックアップを作成したり、Windowsインストール メディアを準備したりなど)を行っていない限り、このパーティションをそのまま保持した方がよいでしょう。一方、上級ユーザーの場合は、これらのバックアップや代替手段をしっかり整えているのであれば、回復パーティションを削除しても大きな問題にはなりません。
Windows標準の「ディスクの管理」ツールでは、回復パーティションを直接削除することはできません。削除を行うには、DiskPartコマンドラインツールを使用する必要があります。削除する前に、重要なデータがバックアップされていること、およびシステムに予期しない状況が発生した場合に備えてその他の復旧オプションが用意されていることを確認してください。

ここでは、DiskPart を使用して回復パーティションを削除する方法を説明します。
ステップ1:WindowsキーとRキーを押して、「ファイル名を指定して実行」ウィンドウを開きます。
ステップ2:「diskpart」と入力し、Ctrl + Shift + Enterキーを同時に押して管理者としてこのコマンドラインツールを開きます。
ステップ3:UACウィンドウで「はい」をクリックして操作を許可します。
ステップ4:DiskPartで以下のコマンドを入力し、それぞれEnterキーを押して回復パーティションを削除します。
- list disk(パソコンに接続されているすべてのディスクを一覧表示します)
- select disk 0 (0を操作するディスクの番号に置き換えます)
- list partition(選択したディスク上のすべてのパーティションを一覧表示します)
- select partition 3(3を回復パーティションのパーティション番号に置き換えます)
- delete partition

ステップ5:回復パーティションが削除されたら、「exit」と入力してEnterキーを押し、DiskPartを終了します。
ステップ6:削除された回復パーティションの容量が未割り当て領域になり、そのまま使用してCドライブの拡張に使用できます。
クローン作成後に発生する可能性のあるその他の問題
ハード ドライブのクローンを使用してシステムをアップグレードまたは移行した後、一連の問題が発生する可能性があります。以下に、よくあるトラブルとその解決策を示します。
考えられる原因として、グラフィック カード ドライバーが古い、SSDが最適化されていない、システム ディスクの空き容量が不足していることなどが挙げられます。パフォーマンスを向上させるには、グラフィック カード ドライバーの更新やSSD設定の最適化、Cドライブのクリーンアップ、ディスク インデックス サービスの無効化を行うことをお勧めします。
まず、Cドライブだけでなく、システム全体のクローンを作成するようにしてください。次に、クローンされたドライブがBIOSで起動ディスクとして正しく設定されていることを常に確認します。また、ブート プロセスを妨害しないように、接続されているその他の外部ブート可能デバイス(ブート可能USBドライブなど)も取り外します。クローンされたドライブがGPT形式であるが、パソコンがUEFI ブートをサポートしていない場合は、ブートする前にMBR 形式に変換する必要があります。
この問題が発生した場合は、まずケーブルや接続に問題がないかを確認し、データ ケーブルと電源ケーブルがしっかりと接続されていることを確認してください。次に、ディスクの管理でハードディスクの状態を確認します。ディスクがオフラインとして表示されている場合は、ディスクを右クリックしてオンラインを選択します。その後、失われたハード ドライブのパーティションを回復したり、ドライブ文字をリセットしたり、BIOSセットアップでハード ドライブが認識されているかどうかを確認したり、ディスクの不良セクタをスキャンしたりすることができます。
ブルー スクリーン エラーが発生した場合、通常はWindowsが必要なスタートアップ構成ファイルを見つけられないことを意味します。この問題は、ブート モードが正しくない、BCDが破損している、ディスク ドライバーが見つからないか一致していないなど、さまざまな要因によって発生する可能性があります。したがって、ブート モードを正しいUEFI/レガシー モードに変更し、BCDを再構築し、CHKDSKコマンドを実行してディスク エラーをチェックし、ディスク ドライバーを更新することで、この問題を解決できます。
5. 起動ドライブをSSDにクローンした後、アプリがクラッシュする
起動ドライブをSSDにクローンした後にアプリがクラッシュする場合は、以下の対処法を試してみてください。まず、新しいSSDから正常にシステムを起動し、RAM(メモリ)を最適な状態に調整します。次に、マザーボードのBIOSを最新バージョンに更新し、不具合が発生しているアプリを一度アンインストールしてから再インストールしてください。
Clonezillaでディスクを復元した後、Windows 10のシステムパーティションを拡張できない場合は、この記事で参照して考えられる原因と解決策を見つけましょう。Twitterでシェア
結語
この記事では、クローン(復元)後にシステムパーティションを拡張できない場合の対処法を紹介しています。Cドライブの容量を拡張して、PCのパフォーマンスを向上させたい場合は、こちらの方法を試してみましょう。
また、MiniTool Partition Wizardの使用中に何かご不明な点やご意見がございましたら、お気軽に[email protected]までご連絡ください。