Windows10/11でフォルダーを暗号化しようとすると「このフォルダーを暗号化することができません」と表示され、「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」のチェックもできず、データを守れないことがあります。原因は容量不足、権限不足、BitLockerの不具合、セキュリティソフトの干渉など。原因別の解決策5つを紹介します。

データ暗号化とは、読み取り可能なデータを読み取り不可能な形式に変換し、パスワードや暗号化キーを持つユーザーのみが復号化できるようにする技術です。フォルダー/ファイルを暗号化しておけば、PCやハードドライブが盗難・紛失した場合でも中身を読み取られる心配がありません。

提示:
BitLockerは Windows Vista 以降に標準搭載されている暗号化機能ですが、Windows 10 Home Edition は非対応です。またBitLockerはボリューム単位の暗号化のみに対応しており、特定のファイル/フォルダー単位で暗号化したい場合は VHD を利用する必要があります。

フォルダーを暗号化できない原因

Windowsでフォルダーを右クリックプロパティから暗号化しようとすると、次のようなエラーメッセージが表示されることがあります。

問題が発生したため、このフォルダーを暗号化することができません。

同様の症状として、プロパティの詳細設定画面で「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」にチェックを入れられない(グレーアウトしている)というケースも Windows10・Windows11 の両方で報告されています。また、暗号化・ロック操作中に「ファイルをロックするときに不明なエラーが発生しました」という別のエラーが出ることもありますが、原因と対処法は基本的に共通です。

主な原因は次の5つです。

  1. ディスクの空き容量が不足している
  2. すでに暗号化されているフォルダーを再度暗号化しようとしている(暗号化フォルダーは二重に暗号化できません)
  3. 使用中のアカウントに十分な権限がない
  4. ドライブ上のBitLocker暗号化がWindowsのバージョンと互換性がない、またはBitLocker自体に一時的な不具合がある
  5. フォルダーに他アカウントのファイルが含まれている、またはウイルス対策ソフトが暗号化処理をブロックしている

フォルダーを暗号化できない問題の解決策5選

上記の原因に対応する解決策を、試しやすい順にまとめました。自分の状況に近いものから順番に試してください。

原因対処法
空き容量が足りないディスクの空き容量を確保する
暗号化ドライブ間でファイルを移動している暗号化されたドライブのロックを解除する
容量も権限も問題ないのに発生するBitLockerを無効化→再有効化する
フォルダーの所有者・権限が不明瞭管理者アカウントで所有権を取得して暗号化する
セキュリティソフト導入後に発生し始めたウイルス対策ソフト/Windowsセキュリティを一時無効化する

解決策1:ディスクの空き容量を確保する

保存中のファイルを暗号化する際は、暗号化前のデータを一時的に残したまま暗号化コピーを作成するため、対象データの少なくとも2倍のディスク空き容量が必要です。容量が足りないと暗号化に失敗します。

空き容量を増やすには、不要なファイルを削除してスペースを解放するほか、他のパーティションや未割り当て領域から容量を回収してターゲットパーティションを拡張する方法があります。パーティションを拡張してもデータは削除されないため、MiniTool Partition Wizard の「パーティション拡張」機能を使うのがおすすめです(ハードドライブのパーティション分割MBR/GPT変換などにも対応する無料ディスク管理ソフトです)。

提示:
「パーティション拡張」は「パーティション移動/サイズ変更」と異なり、隣接する未割り当て領域がなくても実行できます。

次に、MiniTool Partition Wizardを使用して特定のパーティションのサイズを拡張する手順をご案内します。

ステップ1:MiniTool Partition Wizardをコンピューターにダウンロードしてインストールします。

MiniTool Partition Wizard Freeクリックしてダウンロード100%クリーン&セーフ

ステップ2:このソフトウェアを起動してメインインターフェースに入ります。

ステップ3:フォルダーが存在するパーティションを右クリックしてコンテキスト メニューの「拡張」をクリックします。

或いは、ターゲット パーティションを強調表示して、左側のパネルで「パーティション拡張」をクリックします。

「拡張」をクリック

ステップ4:「以下の空き領域から」のドロップダウンメニューから空き容量を取る場所を選択して、下のブロックを左右移動して容量のサイズを決定します。

ステップ5:「OK」をクリックして変更を保存します。

ステップ6:「適用」をクリックして保留中の操作を実行します。

取る空き容量のサイズを確認

解決策2:暗号化されたドライブのロックを解除する

暗号化されていないドライブから暗号化済みドライブへファイルを移動する際にエラーが出る場合は、ドライブのロック解除が必要です。

MiniTool Partition Wizardを使った手順をご案内します。

ステップ1:ソフトを起動し、暗号化されたドライブを右クリックして「BitLocker管理」を選択します。

MiniTool Partition WizardのBitLocker管理でドライブのロック解除をクリックする画面

ステップ2:表示されたウィンドウで「ロック解除」をクリックしてパスワードを入力します。

BitLockerパスワードを入力してドライブのロックを解除する画面
提示:
BitLockerパスワードを忘れた場合はBitLockerパスワードと回復キーを忘れた時の6つの対処法を参照してください。

ステップ3:問題のあるフォルダーを右クリックし、コンテキスト メニューの「プロパティ」オプションをクリックします。

ステップ4:「プロパティ」ウィンドウで、「全般」タブの「詳細設定」をクリックします。

ステップ5:次のウィンドウで、「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」のチェックを外して「OK」をクリックします。

ステップ6:「適用」ボタンをクリックすると、必要に応じてファイルをバックアップするかどうかを尋ねるポップアップ ウィンドウが表示されます。

ステップ7:コンピューターを再起動し、フォルダーを再度暗号化して、エラー メッセージが表示されるかどうかを確認します。

解決策3:BitLockerを無効化してから再有効化する

容量にも権限にも問題がないのにエラーが続く場合は、BitLocker機能自体の不具合が疑われます。以下の手順に従ってBitLockerを無効にしてから再度有効にしてください。

ステップ1:Windowsキーと R キーを押して、「実行」ウィンドウを開きます。

ステップ2:「control」と入力し、「OK」をクリックします。

ステップ3:コントロール パネル ウィンドウに入ったら、「表示方法」を「大きいアイコン」に設定し、「BitLockerドライブ暗号化」をクリックします。

ステップ4:暗号化されたドライブに移動して展開し、「BitLockerを無効にする」をクリックします。

ステップ5:昇格したウィンドウで、もう一度「BitLocker を無効にする」をクリックして操作を確定します。

ステップ6:ドライブの暗号化が解除されたら、コントロールパネルで「BitLockerを有効にする」をクリックします。

解決策4:管理者アカウントで暗号化する

アカウントの権限設定に問題があると暗号化に失敗することがあります。以下の手順で対象フォルダーの所有権を管理者アカウントに変更してください。

ステップ1:PCでWindowsエクスプローラーを開きます。

ステップ2:対象のフォルダーに移動し、右クリックメニューから「プロパティ」を選択します。

ステップ3:「セキュリティ」タブに切り替えて、「詳細設定」ボタンをクリックします。

ステップ4:「所有者」の横にある「変更」ボタンをタップします。

ステップ5:「選択するオブジェクト名を入力してください」セクションで、administratorと入力します。

ステップ6:「名前の確認」→「OK」をクリックして変更を保存します。すると、所有者プロパティが管理者アカウントに変更されます。

ステップ7:「サブコンテナーとオブジェクトの所有者を置き換える」オプションにチェックを入れます。

ステップ8:「適用」→「OK」をクリックして変更を保存します。すると、Windowsは新しい所有者への所有権の移行を開始します。プロセスが終了すると、通知が表示されます。「OK」をクリックして閉じます。

ステップ9:フォルダーを再度暗号化して、エラーが解決されたかどうかを確認します。

解決策5:ウイルス対策ソフト/Windowsセキュリティを一時無効化する

Windowsセキュリティやサードパーティ製ウイルス対策ソフトが暗号化処理をブロックしていることがあります。そのため、フォルダーを暗号化する前に、Windowsセキュリティとウイルス対策ソフトウェアを一時的に無効にしてください。

詳細手順は以下のとおりです。

ステップ1:WindowsキーとIキーを同時に押して設定を開きます。

ステップ2:「更新とセキュリティ」→「Windowsセキュリティ」→「ウイルスと脅威の防止」の順にクリックします。

ステップ3:コンテンツを下にスクロールして、「ウイルスと脅威の防止の設定」セクションを見つけます。このセクションの下にある「設定の管理」をクリックします。

ステップ4:「リアルタイム保護」オプションをオフに切り替えます。これによりデバイスが脆弱な状態になるため、暗号化操作が完了したら保護を再度オンにする必要があります。

Windowsでフォルダーを暗号化できない場合はどうすればよいでしょうか?この投稿では、いくつかのトラブルシューティング方法が紹介されています。Twitterでシェア

フォルダー暗号化に関するFAQ

フォルダーがすでに暗号化されているか確認するには?
対象フォルダーを右クリック→「プロパティ」→「全般」タブ→「詳細設定」を開き、「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」にチェックが入っているかで確認できます。
暗号化する前にバックアップは必要ですか?
必須ではありませんが、暗号化キーの破損やBitLockerのトラブルに備えて、重要なフォルダーは事前にバックアップしておくことを強くおすすめします。
フォルダーを暗号化すると何ができますか?
機密データや個人情報にパスワードや暗号鍵をかけ、許可されていない第三者が閲覧・コピーできないように保護します。万が一パソコンの盗難にあった場合や、ファイルが流出した場合でも、データの中身を見られるリスクを大幅に減らすことができます。
暗号化したフォルダーやファイルを解除(復号)するには?
設定方法によって解除手順が異なります。
Windows標準機能の場合: 暗号化したフォルダーを右クリックし、「プロパティ」>「詳細設定」を開き、「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」のチェックを外して適用します。
パスワード付きZIPなどの場合: 専用ソフトを起動し、パスワードを入力して復号(解凍)を行います。

まとめ

「問題が発生したため、このフォルダーを暗号化することができません」というエラーは、多くの場合ディスク容量・権限・BitLocker・セキュリティソフトのいずれかが原因です。上記5つの解決策を上から順に試せば、ほとんどのケースで「内容を暗号化してデータをセキュリティで保護する」のチェックが可能になり、問題を解決できます。

ディスク容量不足が原因だった方は、この機会にMiniTool Partition Wizardでパーティションを整理・拡張しておくと、今後同様のトラブルを防ぎやすくなります。ご不明な点やご意見がありましたら、お気軽に [email protected]までご連絡ください。

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